家創りの計画を始めるとき、まずはどのようなコンセプトの建物に住みたいか、どのような間取りにしたいかを考える方が多いのではないでしょうか。シンプルに、お洒落に、使いやすく、明るく快適に、間取りや住まいのことを考えるとさまざまな夢が膨らむ・・・それも家創りの醍醐味です。しかしほとんどの方にとっては家づくりは初めてのご経験。ご自身だけでは中々想像がつかないことも多いでしょう。今回はそんな悩みの一つ、『収納』について話していきます。
家創りのパートナーに必ず伝えてほしいこと
理想を叶えてくれそうな施工会社に出会えたときは、皆様から設計スタッフに事前に伝えてほしいことがいくつかあります。その一つがこの『収納』ついてです。現在のライフスタイルで、『収納』がどのような状況になっているか、どのような物が片付かずに散らかっているか、捨てることができる物とできない物は何かなどです。「断捨離をすればいい」と簡単に言うことはできますが、思い出の詰まったモノ、使うかもしれないモノなど、簡単に捨ててしまうことが難しいのも現実です。
はじめに、住まいの間取りを考えると同時に、ライフスタイルにしっくりと馴染むよう、家具の配置も考えましょう。私たちの日常は、何もないガランとした部屋で暮らすのではなく、家具や家電を使いながら暮らすわけですから設計を依頼する際には日常の暮らしをきちんと伝えて、自分たちのライフスタイルに合わせたプランニングを進めていくようにしましょう。
ソファやテーブル、テレビや冷蔵庫などの大型品から電話やパソコンなどの細かな物まで、どこで何をするのか、どこを見たら何が見えるのか、どこに何をしまうのか、まで日常生活をイメージしながらプランの打合せを進めるようにします。設計段階からイメージをしていくことで完成直後はもちろん、お住まいになってからも、緻密に打ち合わせされた配置やプランです。きっと住むにつれて愛着が沸くことでしょう。
具体的な収納のコツ
プランを考えていくうえで『収納』とはモノを出して使用するパーツのことで、奥に入れて仕舞い込むためのパーツではありません。こちらの認識を誤ってしまうと返って将来使いづらい住まいとなる可能性があります。また、あまりあちこちに収納を分散させると片づけをすることが面倒になってしまったり、どこにしまったか探す時間がかかったりと、余計なストレスをかけてしまいます。
図面や現場で隙間を見つけては「スペースを有効に」と収納を作りたくなるお気持ちもよく分かります。もちろんその方がスペースの有効活用ができるのは間違いありません。しかしながら使い勝手の良くない収納をたくさん作ると不要な物が増えてしまう原因になったり、手つかずのストック品が増えてきたりと逆効果の場合もあるのです。そしてそんな手つかずのストック品を収納の中に増やせば増やすほど、そこに入るだけの物でいっぱいになり、開かずの収納ができてしまう恐れがあったりもします。解消法として適材適所の収納を必要な場所だけに配置して、不要な物を整理しながら生活することが正しい収納術だと言われています。
あると便利な収納スペース
近年、コンパクトな住宅が注目される中、造作で作り上げる収納にも注目が集まっています。お洒落な家具を買い揃えるのも家創りの楽しみの一つですが、空間に限りがあるからこそ、無駄なくサイズに合わせて作ることができる造作家具や造作収納が求められてもいるのです。例えば、小上がりのスペースの床下に引き出しを付ける収納があります。床下を利用するため、奥行きがあり結構な容量の収納を設けることができます。
さらに壁の厚みを利用したテクニックで、『ニッチ収納』というものがあります。これは洗面やトイレの壁を一部凹ませて、そこに収納のスペースを作り出すというモノ。これを階段脇の廊下や2階ホール腰壁あたりに作って本棚や飾り棚を設置することもできます。見た目もステキだし、空間の有効活用と言えるでしょう。
現在ではスタンダードになっている納戸やウォークインクロゼットなど大きくを設け、季節物の収納場所や普段使用しないモノを確保することも工夫の一つです。最近では家族で共有するファミリークロゼットを1階に設けたいというご要望が増えています。こちらは家事動線を考慮したもので、各個室に畳んだ洗濯物を運ぶ手間を省き、自分で自分の洋服を持っていく、というようなお子様の教育にも大変良い収納パターンで、各個室の収納を抑え、限られた部屋の大きさを十分に活用できるご要望の多い収納術の一つです。
このように『収納』の工夫には考え方のもとになる利用価値や頻度・動線など、現在のライフスタイルから改善したいことがはっきりと反映されることがとても重要です。家創りはとても大きな買い物です。収納一つとっても妥協せず、後悔しない家創りを同じ価値観で家創りをしてくれるパートナーに相談してみましょう。est HOMEには『収納』も含めたご提案、そしてあなたにとって理想の一棟を共にカタチにできるスタッフが揃っています。家創りに関する今あるお悩みの事、お気軽にご相談ください。ステキな家創りの近道になるはずです。
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