家創りのコストとは何か!?

最初のイニシャルコストを抑えることも大事。でも?

 

家づくりは考えることが多くあります。

例えば間取り。自分たちのライフスタイルに合った間取りはなにかな…

例えば設備。これからずっと使っていく、キッチンやお風呂使い勝手がいいものにしたい…

例えば予算。毎月余裕を持ってローン返済をしたいな…

などなど色々な悩み事が頭をよぎります。今回はこの中でも、家創りをするうえで大切な『予算』について考えてみたく思います。

資金繰りのコツとして毎月いくらまでお支払いが可能か、から逆算して建築計画のトータル資金を算出、そこから土地、建物、外構、諸経費、と割り振ってから、肝心な土地と建物の予算のバランスを出していくのがポイントです。ここで、余裕を持ってトータルの予算を絞っていく考えになってしまいがちですよね。しかしながら、住まいは一生住んでいくもの。その時の金額を抑えることだけに重点をおいて計画することはオススメできません。

なぜか?それはその先の人生で住み続ける家、もちろん住んでいく上で、まずは「光熱費」そして「税金」、「メンテナンス費」少なからずこの辺りの費用はかかってきます。この今後かかると想定されるランニングコストも含めて、「家創りのコスト」そう考えるべきではないでしょうか?

 

 

 

 

ランニングコストを抑える=家創りのコストを抑える

 

メンテナンスに関しては、今まで建築されている建物のオーナー様のご意見を元に。そして光熱費は数値化されている建物の機能性を元に計画できます。ここで一つのケースを考えてみましょう…断熱性、気密性が高いこと、さらには耐震性や耐久性が良いことから光熱費が抑えられてメンテナンス費が少なく済む住まいを検討したとします。そうした場合例えば200万円ほど高くなるとしましょう、当初の金額が計画よりも多くなってしまい、結果として安く建築できるように、気密性、断熱性が数字だと『少し』劣っている、耐震等級や耐久性が『少し』足りない、といった、『少し』の妥協をするとします。するとどうなるでしょうか?気密性・断熱性を少し妥協した為、年間の光熱費とメンテナンスコストが毎月平均1万円多くなった場合(様々なケースがあるので一概には言えませんが、気密性が少し足りないためにエアコンの稼働時間が多くなる事や、大雨で雨漏れしてしまった、などの構造や耐久性が不十分な事から発生する費用)、年間12万円多くランニングコストがかかるという事になります。


200万円安くするために『少し』の妥協をしましたが、実は住んでから17年で200万円支払った計算になるのです。当たり前だと思いましたよね?でもイニシャルコストを抑えるため性能をないがしろにするなんてことはよくある話です。35年の住宅ローンで組んだ場合、頑張って抑えたイニシャルコストの200万円は18年間のローンを残し消えてしまいます。では多く借入をして、『少し』の妥協を無くした満足いく家創りの場合、毎月お支払いする返済額はいくらになるのでしょうか。200万円少なくした建築費からもとめられる毎月の返済額に、になんと5,500円をプラスした返済額で大丈夫なのです。(返済期間35年、金利0.75%の場合)上記の考え方から、そこからかかるランニングコストが1万円安く済むとなればどちらがお得かは分かるかと思います。17年後以降はその差額4,500円(少しの妥協から1万円多く光熱費を払った場合との差額)が積み重なり、35年後には安く建築したつもりが約97万円多く支払うことになるのです。住宅ローンの返済が終れば、毎月平均1万円多く払うことは変わらないので、年間12万円の差が生まれ続けます。一生に一度の高額なお買い物、35年よりもっともっと永く住み続ける住まいに『少し』の妥協は後に大きな誤算になりかねません。

国の方針としても、気密性、断熱性の優れた住まいを建築することを基準とする動きになってきています。2025年には今の性能基準(気密性や断熱性、耐震性)では建築が難しくなる可能性もある中、デザインや予算だけを重視して計画を進めることがはたして正しい家創りといえるのでしょうか?

 

 

 

予算と性能のバランスが大事な家創り

そうは言っても建築計画での予算は大切です。せっかく建てたのに何かを我慢する生活や、支払いが大変で住み続けるのが難しくなってしまう・・・なんてことがあったのでは、せっかく思い出に残る家創りをしたのに本末転倒です。まずは自分たちが本当に返済可能な金額を話し合い、そこから割り出される建築費用をもとに、どのような性能を搭載したどんなデザインの住まいを考えるか、資金計画を踏まえて計画してみましょう。その中に『少し』があるのであれば、将来起きえる可能性と比較しながら、どちらに進むべきかをぜひ、私たちと共に考えていきましょう。

 

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